『やさしい日本語』について知ろう!
こんにちは!東浅川寺子屋の松原です。
にほんごの会で2回にわけて行ったzoom研修『やさしい日本語』について、好評のため、ダイジェスト投稿をさせていただくことになりました!
やさしい日本語は、外国人(日本語初級)にわかるように工夫した日本語のことです。日本人が外国人に対して使用します。最近は子供や高齢者、ハンディキャップのある方にもわかりやすい!と注目を集めています。
今回は、“話す”ための重要な3つのポイントをご紹介しようと思います。
ボソボソしゃべりません!自信を持ってはっきりと話しましょう。
そして通常の速さより、ゆっくり話した方が日本語初級者には聞き取りやすいです。
大きな声ではっきりした発音で話してください。
でも、「おーもーちーかーえーりーでーすーかー?」というように、伸ばしてゆっくり言うのとは違います。いつもより、少しだけゆっくり話しましょう。
そして内容もはっきり言いましょう!
「現金しか使えません」は、私たちには内容がはっきりしているように感じると思います。
でも、N4で勉強する“~しか”の文法を知らなかったり、聞き取れなかったりした場合は、「現金・使えません」と理解してしまうことがあります。
×現金しか使えません→「現金だけ使うことができます。」「カードは使えません。」
事実をそのまま、はっきり伝えましょう!
ほかにも、二重否定をしない
×電車で行けなくはない。→「行くことができます。でも時間がかかります。」
あいまいな表現をしない
×たぶん ×おそらく ×大丈夫です →使わない
など、内容もはっきり言いましょう。
1つ目のポイントは「はっきり言う。」です。
発音も、内容もはっきり言いましょう。
日本語は文の最後、述語で内容が、はっきりする言語です。
それなのに、文末を言わないで、相手に察してもらう、という文化が日本にはありますね。
これが、外国人にとってはとても高度なテクニックになります。
×お昼は・・・? →「お昼ごはんは食べましたか?」「お弁当を買いに行きましょう。」
など、相手に“・・・”を察してもらう話し方は×!
2つ目のポイントは「さいごまで言う。」です。
文末までしっかり言い切りましょう。
三つ目は、やさしい日本語のなかで一番大切です。
一文を短くする。
一文のなかにひとつの意味!を意識してください。
たとえば「朝起きたら、歯を磨いて顔を洗います。」
これは単文が並んでいる重文(じゅうぶん)という形ですね。
1文の中に3つの意味が入っています。
これはそのまま分けて「朝起きます。歯を磨きます。顔を洗います」でOK。
1文が短くなって、1文の中に意味はひとつ、になりました。
では「私は医者をしている兄がいます。」これはどうですか。
“医者をしている”という文が名詞の“兄”にかかっている連体修飾文、複文ですね。
私たちにはこの構造がすぐに理解できますが、日本語初級者には、医者が、私なのか兄なのかわかりにくいです。
これもチョキチョキ切りましょう。→「私は兄がいます。兄は医者をしています。」
これでわかりやすくなったと思います。
3つ目のポイントは「みじかく言う。」です。
1文を短くする! 1文に、一つの意味を入れます。
忘れないで!“はさみの法則”
ここまで、やさしい日本語3つのポイントやりました。
ひとつめは「はっきり言う」
ふたつ目は「さいごまで言う」
みっつ目は「みじかく言う」でしたね。
この3つ、頭をとって“は・さ・み”! “はさみの法則”で覚えてください。
やさしい日本語の基本の3つです。
私たちは、にほんごの会でいろいろな日本語レベルの外国の方とお話する機会があります。
初級レベル(JLPTでN5~N3ぐらい)の方とお話するとき、また、日常生活で外国の方とお話するとき、ぜひ、 “はさみの法則”を思い出して、やさしい日本語で話してみてください。
日本に暮らすすべての人にとって、
日本が、住みやすく活躍しやすい社会になりますように!
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